杏庵の歳時記 立冬(其の1)
2016/11/11
今日から二十四節気の立冬(りっとう)です。
暦のうえでは、まさに今が冬の始まりです。
北国から初雪の便りが届いたり、冬の季節風が吹き始めるのもこの時期。(今年はもうすでに初雪ありましたね。)「今朝の冬」という季語がありますが、これは立冬の朝のことです。
そして第五十五候 山茶始開(つばきはじめてひらく)
ツバキ科の花には大きく分けてツバキとサザンカの種がありますが、冬の初めに先駆けとして咲くのは、山茶花(さざんか)。垣根にぽつりぽつりと花をつけ始め、冬の訪れを予感させてくれます。ツバキ科の仲間は種類によって開花期がさまざまで、春までの長い期間をかけて咲き分けます。
同じツバキ科でも、山茶花と椿は、花の形は非常によく似ていますが、花弁の散り方に違いが見られます。
旬の野菜は葱(ねぎ)
古くから薬用野菜として用いられてきたねぎは、気血の巡りを改善して体を温める作用があります。特に、寒気を伴う風邪の初期症状に効果があり、体温を上げて発汗を促し、悪寒を取り除いて解熱し、節々の痛みや頭痛を解消します。また、冷え性や消化不良も改善します。
ねぎの白い部分はビタミンCが多く緑黄色野菜に分類される緑の部分はカロテンやカリウム、ビタミンKを多く含みます。葉の先まで捨てずに食べましょう。
葱と生姜とゆずでナムルを作ると、つわりの吐き気や食欲不振、胸焼けに効果的。