杏庵の歳時記 大雪(其の1)
二十四節気の第二十一 大雪(たいせつ)
山々は雪に覆われ、本格的な冬の到来が目に見えてわかる時節。
第六十一候閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)
重く垂れ込めた雲に天地の気が塞がれ、生き物も動きをひそめている、そんな深閑とした冬日の様子を表す言葉です。
「塞」という字には「砦」の意味もありますし、村や集落の入り口にあって外部から入ろうとする邪悪なものをはねつけたり、旅人の安全を守る道祖神の別名は「塞のかみ」(さえのかみ)といいます。厳しい冬将軍から人びとを守ってくれる心強い存在についてイメージするのもまた一興かもしれません。
旬の野菜は白菜(はくさい)
ビタミンCを豊富に含む白菜は、冬の風邪や免疫力アップに効果的な野菜です。五性は平性(詳しくはまた別の記事を用意します。)ですが、熱を冷ます作用があるので、風邪などの発熱や喉の渇きを改善します。
また、水分の代謝を高めるので、余分な水分を排出して浮腫みを取ります。二日酔いの予防や解消にも有効です。さらに胃腸の働きを整えて、消化吸収を高めます。食物繊維を豊富に含むため、便秘の改善にも効果的。